チラシの効果とは/メリット・デメリット/フライヤー、ビラとの違い

最近はフリーで活動しているデザイナーさんがどんどん増えてきており、ご依頼者様以外にも、こうしたフリーで活動しているデザイナー・クリエイターの方からチラシ・フライヤー・ビラに関する様々な質問が多く寄せられています。本記事では、質問の中で最も多い『一般的な集客率』や『チラシ、フライヤー、ビラの違い』『メリット・デメリット』『作成のポイント』についてご紹介していきます。

チラシ、フライヤー、ビラの集客率

制作物64

チラシ・フライヤー・ビラでの集客率は0.01〜0.3%程度が一般的と言われており、10,000枚配布した場合で、1~30人程度から反応があれば及第点となります。ちなみにこの集客率は、全く関係性のない人に配布した場合の集客率であるため、見込み客に配布した場合には、これよりも高い集客率となり、特定のエリア内での集客に非常に効果的な手段と言えます。

チラシ、フライヤー、ビラの違い

チラシ・フライヤー集客の効果/メリット

一枚ものの紙に印刷された広告物は、チラシ・フライヤー・ビラという言葉で呼ばれています。これらに明確な定義はないものの、一般的には、使用する「目的」や「用途」によって呼び方が変わるとされています。早速、それぞれの言葉別に、どのような特徴があるのか見てみましょう。

チラシとは

「チラシ」は「周囲に撒き散らすもの」を指す「散らし」がそのまま語源となっています。文字通り、広告物を撒き散らすことを目的としており、新聞の折り込みに入っていたり、店頭・役所などで配布されるなど、「人々に配る広告物」という意味合いが強いといえます。厳密な定義があるわけではありませんが、A4・B5サイズが最もポピュラーなサイズとなっています。

フライヤーとは

「フライヤー」は「flier・flyer」が語源となっています。「空を飛ぶ者」や「飛行家」を意味しており、昔は、飛行機を使って広告物を配っていたという歴史から、このような広告物を「フライヤー」と呼ぶようになりました。現代では、チラシとフライヤーが同義として使用されていますが、チラシと比べて「小さめのサイズの広告物」や「厚さのある広告物」をフライヤーと呼ぶ傾向があります。

ビラとは

「ビラ」は「紙片の片(ひら)」や、擬態語の「びらびら」が語源となっています。江戸時代から寄席の宣伝として使われてきた歴史があり、「人目につく所に貼られてる・置いてあるもの=ビラ」と呼ぶ傾向があります。シンプルに「単色刷り」や「2色刷り」で、「びらびら」という表現から連想されるように薄い紙に印刷されることが一般的とされています。

チラシ、フライヤー、ビラのメリット

チラシ・フライヤー集客のメリット

時代背景的にも、最近ではWeb広告が主流となってきていますが、そんな現代でも紙媒体であるチラシ、フライヤー、ビラが完全に消えてしまわないのにはしっかりとした理由があります。ここでは他媒体にはない、「紙媒体だからこそのメリット」について見ていきましょう。

メリット①:広告認知度の高さ

日本人の平均ネット閲覧時間は77.9分だそうです。Web広告の場合、1ページあたり、平均して3~4以上の広告が掲載されており、3分に1回のペースでページを更新している場合、なんと1日で100以上ものWeb広告が目に入っていることになるため、「広告情報」として閲覧者に認識してもらえない可能性が高まってしまいます。

それと比較すると、チラシ、フライヤー、ビラの広告数は少ないうえ、「重要な配布物の確認」を行う人が多いため、広告情報を意識的に目にしてもらえる確率を飛躍的に高めることができます。

メリット②:即効性の高さ

広告認知率が高い分、その効果には高い「即効性」があります。例えば「週末の催事」を広告したい場合、週半ば~金曜日頃の折り込みチラシによって、ピンポイントの広告を行うことができます。「特別フェア」「売り出し」「新サービスの開始」等、広告内容に即時性が必要な場合に、大きな効果に繋がりやすいと言えます。

メリット③:地域密着度の高さ

Web広告でも「ある程度の地域指定(市の特定等)」は行えるものの、細かくピンポイントで的を絞ることはできないのが現状です。その点、チラシ、フライヤー、ビラでは広告地域をピンポイントで絞り込んだうえでマーケティングを行うことができ、特に「飲食店」「塾」「美容」「エステサロン」などの来店型サービスの場合、対象となる顧客側にとって、その場所までの距離はとても重要な情報であるため、ピンポイント地域での広告は高い効果に結びつきやすいと言えます。

メリット④:反復性・伝播性の高さ

閲覧中のページを離れるとすぐに消えてしまうWeb広告にくらべ、紙媒体であるチラシ、フライヤー、ビラは「形」として手元に残るため、反復して目に入ることから、興味・関心度に時間をかけてアピールし続けることができ、読み返しができることも効果に繋げるための大きなメリットの一つと言えます。

チラシ、フライヤー、ビラのデメリット

チラシ・フライヤー集客のデメリット

チラシ、フライヤー、ビラには紙媒体だからこそのメリットがたくさんあることはご理解いただけたと思います。一方で、紙媒体だからこその次のようなデメリットがあることも認識しておくとよいでしょう。

デメリット①:ターゲティング難易度が高い

上記でご紹介したように「地域」や「ある程度の購読層(主婦・高齢層)」の絞込みを行うことはできるものの、「年齢層」「性別」など細かいターゲティングを行うことはできません。特定の年齢や、特定の性別のみをターゲットとした広告を目的としている場合には、紙媒体での広告は不向きであると言えるでしょう。

デメリット②:情報量に限界がある

紙媒体であることから、記載できる内容量には物理的限界があります。もちろん、文字数やページ数を増やすことで、情報量を増やすことは可能ですが、情報量を過剰に詰め込み過ぎることで「読みやすさ」や「インパクト」など重要な訴求度がさがってしまうリスクがあります。「どれだけ読んでもらえるか」は別問題ですが、掲載できる情報量の点ではWeb広告の方が優れています。

デメリット③:印刷後の修正ができない

一度印刷したあとで、内容に変更をくわえたい場合は新たに印刷し直す必要があることにくわえ、すでに配布された印刷物の場合、回収や廃棄の手間が必要となることもあります。そのため、印刷前にはチラシ内容に誤りがないかをしっかりとチェックすることが必要です。

チラシ、フライヤー、ビラ作成のポイント

ポイント①:ターゲットの明確化

チラシ、フライヤー、ビラを活用して、どのような「人」にアピールしたいのかを明確にすることが重要です。「年齢層」「居住地」を含めた「属性」を明確にしておくことで、ターゲット層に合わせた効果的な広告が可能になります。とくに、印刷が必要な紙媒体では、ターゲット設定が曖昧だと、効果が薄いだけでなく、印刷コストが余分に発生してしまうので注意しましょう。

ポイント②:印象的なインパクト

見た人に「これは何の広告だ?」と、一瞬で興味を持ってもらえるようなインパクトを与えられるデザインの広告を作成することが重要です。ただ派手にするだけでなく、広告対象となるターゲット層が興味を持ちやすい内容を盛り込むと効果的です。

ポイント③:読みやすさ

インパクトを与えようとし過ぎた結果、様々な色を使用し過ぎたり、多くの情報量を詰め込むために文字サイズを小さくし過ぎてしまったりすると、「読みやすさ」を損なってしまい、広告対象者に「読んでもらえない」という結果に陥りやすくなります。インパクトを残す印象的なデザインも重要ですが、読みやすさを追求することも同様に重要なのです。

チラシ、フライヤー、ビラのまとめ

これだけオンライン化が進む現代でも、チラシ、フライヤー、ビラによる集客方法が残っているのには理由があります。『Web媒体』と『紙媒体』を同時に活用して広告できるのが一番ですが、予算に限りがありどちらかを選ばなければならない場合には、『Web媒体』と『紙媒体』それぞれの特徴を比較して、一番適した集客方法を選択するようにしましょう。